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2018/06/29
【レアジョブ法人向けセミナーレポート(大阪開催)】『英語を自発的に学ぶ体制づくり』について語るセミナー
「グローバル×ITプロフェッショナル」をキーワードに
人財育成を進めるヤンマー情報システムサービス株式会社人事ご担当者様登壇!
『英語を自発的に学ぶ体制づくり』について語るセミナー
誰かに「やれ」といわれなくても、「やりたい」と自ら思える気持ち、「内発的動機」。
そんな気持ちに突き動かされたとき、人間の行動は「より持続性のある質の高いもの」になると言われています。
皆さまの会社で実施されている英語研修・学習において、社員の「内発的動機=自発性」は発揮されておりますか?
「英語研修を実施してもなかなか参加者が集まらない」「継続して学ぶ体制になっていない」等々。実際には、多くの企業の人事研修ご担当者様が「社員の内発的動機を引き出し、自発的な英語研修・教育を実現すること」を課題の一つとして捉えておられます。
更には、社員の内発的動機が、組織の目指す方向と揃っていなければ意味がありません。
社員の内発的動機を引き出し、その力を会社のビジョン実現に向けて発揮してもらうためにはどのようにすればよいのでしょうか?
先日、この「自発的に学ぶ体制づくり」をテーマにした法人向けセミナーが株式会社レアジョブ関西支社にて開催されました。
セミナーでは自発的に学ぶ体制を取り入れられている企業様としてヤンマー情報システムサービス株式会社 管理部人事総務グループ 松下智也氏 をお迎えし、グローバル企業であるヤンマーグループ様の人材育成の考え方や、「自発的に学ぶ体制」を実際どのように作られているか話頂きました。今回は当日の様子をレポートします。
ヤンマー情報システムサービス株式会社
管理部 人事総務グループ 松下智也様 ご登壇
そもそもなぜ「英語」を学ぶ必要があるのでしょうか?
この問いに対し、松下様は「外部環境」と「内部環境」というアプローチからお話を進めてくださいました。
・「外部環境」
世界に目を向けたとき、世界人口は2018年現在約76億人から、2030年には約85億人に増加する見込みです。人口増加の中で、魅力的なビジネスマーケットとなる都市部が増え、更には様々なネット接続デバイスとの相乗効果で、世界規模でのビジネスチャンスは大きく膨らむことが予想されます。
一方で、日本国内に目を向けたとき、国内人口は今後減少傾向、とりわけ生産年齢人口(15歳~64歳)は大きく減少します。
またIT業界の人材動向も、ニーズは拡大するのにも関わらず、人材不足数は増える一方であり、世界のマーケットが拡大する中で、国内での新たな人材確保は、より困難な状況になりそうです。
・「内部環境」
国内マーケットの成長が見込みにくいこともあり、海外市場の開拓を今後の経営課題として捉えている企業様も多いのではないでしょうか。ヤンマーグループ様においても、「海外売上高の拡大」を今後のグループ目標として掲げておられるとのことです。
1、社員が「自発的」に英語を学ぶ仕組みをつくるには?
では、どのようにして社員が「自発的」に英語を学ぶ仕組みを構築されておられるのか。
3つのポイントをご紹介します。
まず1つ目のポイントは、社員自身が置かれている状況、つまり前述の「外部環境」「内部環境」について、社員にしっかりと伝えること。
社員一人ひとりに、危機感や当事者意識を持ってもらえるように情報提供をしていくことは非常に重要なポイントです。
その上で、人事部が主体となり、経営層と議論して会社の方向性を示していく必要があります。
ヤンマー情報システムサービス様では議論の結果、グローバルコミュニケーション能力向上に向けて、社員に対して「英語を使う場を提供すること」を英語研修のキーワードとし、これまで実施していた外国人講師によるスクール形式の集合研修や通信教育によるeラーニング等の学習コンテンツに代えて、オンライン英会話を導入。自由な時間に学習時間を確保しやすいこと、学習状況が可視化できることが導入の決め手となりました。
2つ目のポイントは、社内キーパーソンを巻き込むこと。例えば、ヤンマー情報システムサービス様においては、オンライン英会話を本格導入する前に、社長を含めた経営陣、及び部長クラスの方に、事前にオンライン英会話レッスンを受講してもらうことで、英語研修に対する各部署の理解を深め、本格導入時に会社全体で同じ方向を向いて取り組めるような環境づくりを行っています。
また、人事研修ご担当者様自身が率先して英語学習に取り組んでいくことは、研修を通じて社員との関係の質を高めていくという観点から、非常に有効です。
3つ目のポイントは、社員のマインド面に働きかけるように、人事部として支援をすること。ヤンマー情報システムサービス様では、特に以下のような点に留意しながら支援を行っているとのことです。
・モチベーションは英語学習に係わらず上下するもの、良いときと悪いときがあることを前提に、継続して機会を提供し続ける。
・英語がわかる、できるという感覚になるまでには、時間がかかることを許容する。
・KPIや人事評価に縛られない、社員にとって安心できる環境下で「楽しむ」ことを優先させる
具体的な施策としては、英語強化月間を設定し全編英語での会議や朝礼を実施したり、海外トレーニーや海外赴任、留学制度を取り入れたりして、英語を使う場を提供しておられます。
2、どのような成果に繋がっているか?
ヤンマー情報システムサービス様では、オンライン英会話の受講率平均が毎月50%を超えています。定期的なエンゲージメントサーベイでも、英語研修に対する高い満足度を確認できているとのことです。
また、TOEICなどの定量的な側面でも、着実なスコア向上に繋がっています。
3、最後に「人事担当者が先頭を切ることのススメ」
人の成長を左右するのは「マインドセット」であり、「Growth Mindset」失敗やチャレンジから学ぶ姿勢を生み出していることが大事であり、その体現を人事担当者がやって見せることでより説得力が増し、社員の方々への波及となるというお話をいただき、終了いたしました。
参加企業様座談会
当日ご参加いただきました皆様には座談会を開催させていただきました。
研修を導入する決め手を模索されている企業様や、実際導入されてから継続的に学んでいただく仕組みの作り方等、実際現場でお困りなことをお互いにお話頂いた時間となりました。